気象観測装置を設置してみる その4 -気象観測装置とRaspberryPiとの接続-
4、気象観測装置とRaspberryPiとの接続
電気代等を考えると常時WindowsPCと接続しっぱなしで処理するわけにもいかないので、
名刺サイズのARMベースコンピュータであるRaspberry Piと接続して、常時処理することにしました。
Raspberry PiはRS Componetsに11/28に発注して12/7に到着。
Raspbian "wheezy" のイメージを焼いた4GBのSDカードを準備し、Weather Stationのセットアップ完了後、気象関係のソフトウェアを導入しました。
Raspberry Pi
当初はwviewを入れようと思っていましたが、arm-elでビルドされたパッケージはあるものの、arm-hfのパッケージがなかったため、
pythonで動くweewxにしました。
ついでにweewxで出力したHTMLファイル群をインターネット上のwebサーバーに送り込む構想です。
接続概要図
weewxのインストールマニュアルどおりapt-getで必要なコンポーネントを導入していきます。
デフォルトでは/home/weewxにインストールされます。
次にweewx.confを自分の環境に適するように書き換えます。
この時気をつける必要があるのは、Weather Station側と設定を同じにしないといけない項目がいくつかあることです。
準備ができたらコマンドラインで実行してみます。
cd /home/weewx
./bin/weewxd.py weewx.conf
コマンドラインで実行した場合
ロガーに蓄積されたデータがダウンロードされ、STDOUTに現在のデータが逐次流れてくればOKです。
次にレポートを出力してみます。
./bin/runreports.py weewx.conf
デフォルトではpublic_htmlにHTMLファイル群が出力されます。
デフォルトの出力は英語なので、テンプレートを書き換えて日本語にします。
skins以下にテンプレートがあるので、これを日本語に書き換えます。
なおテンプレートエンジン(Python cheetah)がUTF-8であることを自動的に認識できないため、
/etc/python2.x 以下の sitecustomize.py に以下を追加します。(なければ作成する)
import sys
sys.setdefaultencoding('utf-8')
出力したHTMLを確認します。私の場合、気圧が正しく表示できていませんでした。
weewxは異常値を除外するための設定があるのですが、weewx自体が初期状態で気圧をinHgで管理する設定となっており
値が28から32.5まで以外の場合除外する設定となっているためです。
weewx.confの[StdQC]-[[MinMax]]セクションの当該箇所を変更します。例えば 900,1100 等。
修正して、一旦蓄積したデータ(archive以下に保存されています)を消去し、再度データを落としてきて
HTMLを出力して確認してみます。
ここまでできれば、つぎにdaemonとして登録します。
startup_scripts以下にdistribution毎のファイルが用意されているので、debian用のものを/etc/init.d以下に置きます。
/etc/init.d/weewx start
で開始です。
weewx.confで指定した時間ごとにHTMLファイルが出力されると思います。
最後にインタネット上のサーバーにscpで転送するためのシェルスクリプトを用意します。
うまく転送できれば、このスクリプトをcronに登録します。
できたのが
こちらのページです。
まだ色々いじる必要があるので、定期的に長期間停止するかもしれません。
なお掲載している緯度・経度は正確ではありません。実際は阪急電鉄神戸線より北に約2kmの地点になります。
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